開催日:2024年10月11日(金)-12日(土)
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サステナエコツアーで体感しました!
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私も立ち上げ人となっている北海道サステナブル推進協議会(代表:村上彩子氏)との共同企画として初のモニターツアーをおこないました。
訪問した先は、SDGs先進都市であり脱炭素先行地域となっている北海道の上士幌町と鹿追町(しかおいちょう)。札幌から高速を使って2時間半、道東(どうとう)と言われる場所にあり、秋の紅葉とあいまって、観光要素もたっぷりのエリアです。
まず、お邪魔したのは鹿追町。ジオパークや国立公園を有し人口は約5000人弱で畑作と酪農が盛ん。畜産農家77戸ありその3割近くの家畜からの糞尿をエネルギーや資源に変えてアップサイクルしているんです。
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行動のきっかけは「住民の苦情対策」
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鹿追町環境保全センターで町職員さんに詳しくお話をお聞きしました。市街地エリアの家畜から出る糞尿のニオイ対策がきっかけで平成19年にこの保全センターを稼働させてバイオマスの取り組みが始まりました。成牛1870頭分の乳牛ふん尿や汚泥を処理でき、バイオガスを発生させ、発電や水素の製造に使っています。この水素、需要がまだ限定的ということで、製造能力に余力があるとのこと。水素ガスが効果的に役立つ使いみちを見つけられたらと思いました。
他にこの倍の規模のバイオマスセンターがあり、環境省としても先行モデルとして注目しているようです。
最終的にガス化した残りは消化液として畑の肥料にしたり、余熱を活用して高級なマンゴーやチョウザメの養殖に成功するなど、チャレンジングな取り組みを行っています。
★家畜ふん尿や汚泥、家庭の生ごみなど、やっかいな廃棄物が価値を生む資源としてちゃんと循環できることを確認してきました!おまけに新たな町の特産品も!
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小さな町の大きな挑戦は学びがいっぱい
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ここから車で30分、上士幌町にやってきました。この上士幌町は、地方の小さな自治体がとるべき模範事例「サステナエコタウン」をそのまま実現しているかのような町でした。
人口5000人弱、牛3万8千頭と、ここも畜産が盛んです。この町のSDGs推進度合いが本当にすごいです。
家畜ふん尿を利用したバイオガス発電で再エネ率100%を達成するだけでなく、DXとGXをまちの施策に積極的にとり入れたことで2020年にジャパンSDGsアワードを受けています。翌年にはSDGs未来都市にも選出。そして一度は発表された2050年消滅可能性都市からリスト外となりました。
実は移住者が増えて人口が増えてきているんです。私も、今回の視察ツアーが素晴らしすぎてうっかり移住をしたくなりました。
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カギはイノベーションを起こせる「人」
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この小さなまちがなぜ、ここまで取り組めているのか?けん引されている竹中町長ご本人にお話をお聞きできて、私が疑問に思っていた謎が解けました。キーワードはやはり「人」そして「想いの強さ」なんだと改めて思いました。
詳しく聞きたい方は、毎月開催しているサステナの森の設立ミーティグで個人的にお尋ねください!
★小さな町役場の中に、めちゃめちゃ目立つ部署看板
「未来につなぐ ゼロカーボン推進課」の文字があり、SDGsをウオッシュではなく真剣に取り組んでおり、人口V字回復など成果が少しずつ現れてきています。
■上士幌町のチャレンジングなアクションの例
・起業滞在型交流施設「にっぽうの家」MOJIハウス
・多目的マッチング施設ハレタ
・スマートストア(無人)マルシェ
・ドローン活用実証実験(遭難捜索、新聞配送等)
・自動運転バスMaasプロジェクト
・シェアオフィス
・上士幌町版SDGsボードゲーム
・SDGsポイント、SDGsマスター
・かみそほろ企業塾や町民チャレンジ企画